メモ的ななにか

@Maleic1618

Sheafification

野口さんの本で層のテンソル積の例を計算していて,前層を層にするのは関数を局所的にみられるようにすることなんだと確信を持った.

 

計算していたのは次の例.

Rを実数体とし,定数層Z_R*1イデアル層I<0,1>*2を考える.

S=Z_R/I<0,1>とするとS(R)はZ \oplus Zと同型.

 

※層S,Tに対して商層S/Tは{S(U)/T(U)}_{U⊂R:open}を層化して得られる層として定義される

 

実際に計算すると,

stalkについてはS_x = {Z_R}_x/I<0,1>_xだから,

S_xはx=0,1でZ,それ以外で0となってる.

で,f:R→Sとして,f(0)=a, f(1)=b, f(x)=0 (x≠0,1)という関数が連続かどうかを確かめるわけなのだけど,

これは0の近傍では「常にaを取る定数関数」と局所的に一致してるから0で連続

1の近傍でも「常にbを取る定数関数」と局所的に一致してるから1で連続

他の点では「常に0を取る定数関数」と局所的に一致してるから連続

となって,連続関数となっていることが分かります.よってS(R)がZ \oplus Zとなっているというわけです.

定数関数から定義した層なんだから,定数関数だけしか連続にならないんじゃないの?と最初勘違いしてたのですが,層化してるから局所的にみれるので大丈夫なんですね(多分).

*1:Z上に値を取る定数関数のなす層

*2:x=0およびx=1で0を取る定数関数からなる,Z_Rの部分層